「プロジェクトマネジメント(PM)」という言葉は、ビジネスの現場で頻繁に耳にしますが、具体的に何をすることなのか、改めて聞かれると説明が難しいものです。
一言で言えば、プロジェクトマネジメントとは「限られたリソース(時間・予算・人)の中で、目標を達成するために計画・実行・管理を行うこと」です。
この記事では、プロジェクトマネジメントの全体像を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
1. そもそも「プロジェクト」とは?
マネジメントの対象となる「プロジェクト」には、通常の業務(ルーチンワーク)とは異なる2つの大きな特徴があります。
- 独自の目標がある(独自性): 新しい製品の開発や、システムの導入など、毎回異なる成果物を目指します。
- 期限が決まっている(有期性): いつ始めて、いつ終わるかが明確に決まっています。
これに対して、毎日繰り返される事務処理や製造ラインの運用などは「定常業務(ルーチンワーク)」と呼ばれ、プロジェクトとは区別されます。
2. プロジェクトの成否を握る「3つの制約」
プロジェクトマネジメントにおいて、常に意識しなければならないのが「アイアン・トライアングル(鉄の三角形)」と呼ばれる3つの要素です。
| 要素 | 内容 |
| スコープ(範囲) | どこまでの作業を行うか(目標・品質・機能) |
| タイム(時間) | いつまでに完了させるか(スケジュール・納期) |
| コスト(費用) | いくらで実現するか(予算・人員・資材) |
これら3つは密接に関わっています。例えば、「納期(タイム)を早めたい」のであれば、「予算(コスト)を増やす」か「機能(スコープ)を削る」といった調整が必要になります。このバランスを最適に保つのがPMの腕の見せ所です。
3. プロジェクトマネジメントの5つのステップ
一般的に、プロジェクトは以下の5つのプロセスを経て進められます。
- 立ち上げ: 目標を明確にし、プロジェクトの実行を正式に決定します。
- 計画: 誰が、いつ、何を、どうやって進めるかの具体的なロードマップを作ります。
- 実行: 計画に基づいて作業を開始し、チームを動かします。
- 監視・コントロール: 進捗を確認し、計画からのズレがあれば修正(軌道修正)を行います。
- 終結: 成果物を納品し、プロジェクトを解散。振り返りを行って知見を蓄積します。
4. プロジェクトマネージャーに必要なスキル
専門的な知識も大切ですが、それ以上に以下のソフトスキルが重要視されます。
- コミュニケーション能力: メンバーやクライアントと意思疎通を図り、情報を共有する力。
- リスク管理能力: 「もしトラブルが起きたら?」を事前に予測し、対策を立てておく力。
- リーダーシップ: チームのモチベーションを高め、目標へ向かって牽引する力。
まとめ
プロジェクトマネジメントは、決して「特別な職種の人」だけに必要なスキルではありません。個人のタスク管理や、家庭での大きなイベント(引っ越しや結婚式など)にも応用できる「目的を達成するための汎用的な技術」です。
まずは自分の周りにある「期限付きの仕事」をプロジェクトとして捉え、3つの要素(スコープ・タイム・コスト)を意識することから始めてみてはいかがでしょうか。

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